恒例「新書大賞」発表の季節になりました。「中央公論」3月号誌上で発表されるこの賞。数年前から発表誌を購入し、読書ガイドとして参考にしています。
今年の一位は、千葉雅也さんの「現代思想入門」。同点2位は稲田豊史さんの「映画を早送りで観る人たち」、篠田謙一さんの「人類の起源」。ベスト10までで私が読んだ本は、「世界インフレの謎」、「22世紀の民主主義」、「ファスト教養」を加えた4冊でした。
ランキングと各書籍の概要、第一位著者 千葉雅也さんのインタビュー、腕利き新書編集者の鼎談、詩人(文月悠光)X 新書、タレント(山崎怜奈)X 新書、目利き48人が選ぶ2022年私のオススメ新書・・・と特集は続きます。
新書制作サイドにいる編集者の鼎談は、新書の主要読者層が40-60代男性であること、講談社の「現代新書100(ハンドレッド)」刊行の狙いなど、インサイドレポートとして興味深かったです。特に、「1冊読めたという経験」が若い世代にとって重要であることなどは、目からウロコの指摘でした。
楽しみにしている企画「目利き48人が選ぶ2022年私のオススメ新書」にじっくり目を通しながら、「この人はこんな本をオススメするんだ・・・」と意外だったり、納得したり。
私にとって新書は、まさに「新しい知への扉」。参考文献が豊富で、薄い一冊の新書から広がる世界は果てしない海のよう。知的好奇心と想像力をかきたてられます。さっそく、第一位で未読だった「現代思想入門」を購入しました。新書Loverの旅は続きます。